婚活を効率よく進めるには妥協できるところは妥協することがコツです。
「婚活で妥協なんてとんでもない!」と思う方もいると思います。しかしここで言う妥協というのは、自分の意思を無視してとにかく結婚してくれる相手であればいいというわけではありません。
妥協できるポイントと妥協できないポイントというものがあるのです。
極端な例を出すとすれば、「資産額が世界ランキングに入っていない人はダメ」なんて条件は妥協していいものですよね(笑)
厳しい条件に固執して妥協しないと婚活は長引くばかり。かといって妥協するポイントを間違えてしまうと、幸せになるために婚活していたのに不幸な結末が待っているかもしれません。婚活における妥協ポイントは非常に大切な要素であると言えるでしょう。
どうして婚活で妥協しなければいけないのか
妥協は人間関係においても必要になるものです。
妥協というのは「譲り合い」とか「歩み寄り」などと言い換えることができます。お互いを尊重し合うからこそ妥協というものは成立すると言えるでしょう。お互いが納得できる妥協であれば、それは理性的な判断が生んだ産物です。
譲り合いや歩み寄りは婚活だけで必要なものではありません。婚活の先にある夫婦関係においても非常に重要になってくるものです。
これまで違う考え方をしている2人が一緒に住むのですから、たくさんの妥協が必要になることは想像に難くありません。
例えば、不動産購入や子育て方針のような大きな要素から、掃除当番のような身近なものまで、夫婦はたくさんの話し合い(妥協)が必要になるはずです。
もちろん、中にはお互いが「絶対に譲れない」というものもあるでしょう。その場合は妥協せずにトコトン話し合うことで新しい考え方が生まれることもあります。
反対につまらないことで我を通そうとせず、さっさと妥協してしまった方が円滑に話を進められるということもあるでしょう。
要は、どこで妥協するか、どこで妥協しないかが重要なのです。
具体例をあげてみましょう。
夫が帰宅時に靴を揃えないのが許せない妻がいたとしましょう。「靴を揃えてよ」と何度言っても、なかなか習慣化してくれません。
この時、妻が妥協せずに徹底的に夫に靴を揃えることを求めると、夫もストレスが溜まりますし、妻も靴が揃えられていない現場を見るたびにストレスになるでしょう。
妻が妥協したらどうでしょうか。靴を揃えてあげるという仕事は増えるものの、大した労力ではないはずです。
夫がたまに靴を揃えていたら嬉しい気持ちになるでしょう。子供にも「お手伝い」ということで靴を揃えるということを教えることができるかもしれません。
このように柔軟に考えることで人間関係を円満に保てるだけでなく、プラスアルファの価値を生むことができるかもしれないわけです。
婚活であまりにも「妥協は絶対に嫌だ」とこだわっていたら、結婚後も妥協ができず、ギクシャクした夫婦生活になってしまうかもしれません。
どんなものなら妥協するべきなのか
①年齢・年齢差
妥協の効果が非常に大きいのが「年齢」です。婚活市場において、男性は自分よりも若い女性を求め、女性は同年代を求める傾向があります。
この時点で両者の需要と供給が合っていないのですから、良い相手がなかなか見つからないのも当然と言えるでしょう。
これが、「自分の年齢のプラスマイナス5歳まで」を範囲にしてみるとどうでしょうか。30歳の方であれば25~35歳までを婚活の対象にするというわけです。
これまで男性が「自分よりもマイナス5歳まで限定」としていたとしたら、30~35歳までの女性が対象に加わることになります。しかもその加わった女性たちは、ちょうど同年代の男性を求めているわけですから、カップリングしやすいのは当然です。
女性の場合も同様です。同年代限定にしないことで、一気に需要が増えることを感じられることでしょう。
この「5歳」を大きな数字にすれば、それだけ対象は激増していきます。
年齢にこだわりたい気持ちもわかりますが、あなたが結婚に求めるものをもう一度考えてみて、妥協できる年齢というものを冷静に分析してみるといいでしょう。
年下の女性以外でも魅力的な人はたくさんいます。同年代の男性でなくてもイケメンや経済的に自立している男性は掃いて捨てるほどいるのです。
②年収
多くの女性がこだわるポイントである「年収」。生活に直結するものですから、気になるのは当然ですよね。 しかしあまり厳密にこだわると損をしてしまう可能性もあります。
どういうことかと言いますと、婚活する際に年収希望欄がありますよね。「年収700万円以上が絶対条件!」と考えている人は699万円以下を切り捨ててしまっているわけです。
年収680万円の人の場合でも、年収以外が条件にすべて合致していたり、将来性を考えると最終的には1000万プレーヤーを狙えるような人という可能性があるのです。これを捨てるのはもったいないのではないでしょうか。
婚活サイトなどでは、100万円ごとの区切り(「500~599万円」、「600~699万円」など)になっていることが一般的ですので、希望する最低年収よりも100万円低い設定にしておくことをオススメします。
それだけで検索結果は大きく変わるはずです。
現在の年収にこだわりすぎるのも考えもの。
年収は変動するものですから、現在が500万円の年収でも本人の努力によって800万円になったり300万円になってしまうこともあるのです。
また、景気によって努力と関係なく増減することもあります。極端な話、年収1000万円あっても会社が潰れてしまっては無収入になってしまう可能性もゼロではないわけです。
年収だけでなく、その人の仕事に対する姿勢や、資格の有無、将来の展望なども考慮する必要があるでしょう。
③学歴や容姿
意外に思う人が多いかもしれませんが、学歴や容姿も妥協できるポイントです。それは学歴や容姿は「表面的なもの」にすぎないからです。
まず学歴は、あくまで過去のものだということ。東大や京大卒だからといって全員がすばらしい人間とは限りませんし、経済的な安定が保証されるわけでもありません。
学歴にこだわるくらいなら、現在の職業に注目すべきでしょう。学歴がなくても自分で会社を起こし、立派な人間になっているケースもあるのです。
容姿も同様です。美的価値観など時代によって変化するものです。生理的に嫌悪感を抱く人間を愛せとまでは言いませんが、モデルや役者レベルの容姿を求めるのは贅沢というものです。
結婚はファッション感覚でするものではありません。相手の内面を見極め、2人で温かい家庭を築いていけるかどうかが重要なのではないでしょうか。
このような表面的ステータスで相手を判断していては、選択肢を狭めるだけでなく、出会った相手に対しても失礼ととられてしまう可能性が高く、結果として結婚までの道のりを険しいものにしてしまうだけになります。
婚活で逆に妥協すべきでないものは?
①性格
結婚において性格の相性は非常に重要な位置を占めています。離婚の理由でよく聞くのが「性格の不一致」であることからもそれは察することができます。
したがって、性格を妥協することは結婚生活の質自体を下げてしまうリスクを高めてしまうのです。
婚活の失敗で多いのが、うまく行っていない時に言い寄ってきてくれた相手を離したくないと考えてしまうこと。このなかで性格が合わないことにまで目をつぶる人が多いのです。
本当は「なんか合わないな」と感じているのに、「でもせっかくのチャンスを逃したら、次の相手は見つからないかもしれない」と思ってしまうわけです。
この「なんか合わない」という感性は大事にするべきです。具体的に言葉にできなくても、その違和感こそ離婚の原因になるかもしれないのですから。
例えば、「短気」とか「ヒステリー」とか「束縛が激しい」とか「礼儀知らず」とか「食事のマナーがなっていない」といった大小様々な性格に対する気になることがあったら、「それでも愛せるか」を冷静に自分へ問いかけてみましょう。
「全然気にしない」というのであれば問題ありませんが、「ガマンできる」というなら考え直した方がいいかもしれません。
もちろん、相手が変わる可能性はゼロではありません。あなたのことを愛しているから変わろうとしてくれることもあるでしょう。
ただ、同時に変わらない可能性もあるのです。三つ子の魂百までということわざもありますし、変わらなかった時を想定して、「何十年も結婚生活を続けられるか」を考えるのです。焦って答えを出して不幸な結果になることだけは避けましょう。
②両親や親戚
結婚は当人同士だけのものではありません。家族全体に関わってくるものなのです。
したがって、相手の両親や親戚も自分の家族になるのですから、しっかり確認しておくべきでしょう。嫁姑問題などと昔から言われるように、こうしたトラブルは結婚と切っても切れないものなのです。
少しくらい「この人たちとは合わないな」と思う程度であれば、一緒に住むわけでないなら妥協することも考えられます。
しかし、借金まみれとか、暴力をふるってくるとか、平気でプライベートなことに踏み込んでくるというようなレベルであれば、結婚相手がいくら良くても考えものです。相手家族との不和は、立派な離婚原因になりえるのです。
③愛情や思いやり
愛情がない人との結婚生活は辛いだけです。また思いやりのない人と一緒にいては安らぐことがないでしょう。どちらも結婚相手に不可欠な要素です。
したがって、自己中心的な人間や、すぐに手を出してくるような相手は結婚相手として論外と考えていいでしょう。
愛情や思いやりがなければケンカが絶えないでしょうし、夫婦関係を続けることが苦痛でしかなくなってしまいます。絶対に妥協してはいけないポイントのひとつです。
④相手と自分の相性
せっかちな人間と、マイペースな人間が一緒にいたらうまく行かないのは簡単に予想できますよね。せっかちな人は「早く決めろ」とイライラするでしょうし、マイペースな人は「急かさないで欲しい」とイライラするでしょう。
このように「テンポ」は意外と重要な要素なのです。
多くの人間は仲良くなるまではなるべく相手のテンポに合わせようと歩み寄ります。婚活中は両者がテンポを合わせようとするのですから、なかなか気づくことができません。
ただ、お互いに慣れてくると、不意に素が出ます。その時を見逃さないようにしましょう。
テンポが早い人の方がいいとか悪いとか、そういう話ではありません。要は自分と相手の感覚が合っているかどうかです。
例えば新婚旅行の際、テンポの合わない2人だと、「色々回りたい!」という意見と「じっくり回りたい」という意見は噛み合うことがないでしょう。そのまま成田離婚という可能性もあります。
もっと重大なマイホームの購入などなら、「いつまで考えてんの!」と「なんでそう早く決めようとするの!」がぶつかり合うわけです。これでは決めた後にトラブルがあったらお互いに「よく考えないからだ」と「あれだけ考えても意味ないじゃん」などと相手のせいにし合うことが目に見えています。
こうしたテンポは、人それぞれなもので、変えようと思って変えられるものでもないのです。地味ですが、かなり重要な要素だということがおわかりいただけたと思います。
婚活で妥協するかどうか迷った時は?
①妥協点と思うものを書き出してみる
妥協するかどうか迷った時は、その迷っている項目を書き出してみましょう。
その上で、その妥協点が自分にとってどれくらい重要なものなのか再検討してみるのです。そして結婚するに当たって、どれくらい大切な要素なのかも検討してください。
妥協することのメリットデメリットを考えてみると、意外と迷いが簡単に晴れたりします。
自分にとっての結婚観も再確認できるのでオススメです。
②相手に話して解決を図る
相手に気になっていることを打ち明けることで、問題が解決することがあります。勝手に断定して諦めたりするよりは、相手と一緒に乗り越えられないか模索してみる方が後悔しなくて済むでしょう。
③妥協した後の展開を考えてみる
妥協することを選択した後、自分がどう納得し、モヤモヤした気持ちに折り合いをつけているのか想像してみましょう。
こうしたシミュレーションは結構重要です。実際にそうなった時に心に余裕ができるのです。
ただ、注意して欲しいのが「妥協してやったんだ」と思わないこと。あなたが妥協したのは、相手と一緒に幸せになりたいからのはずです。妥協という選択が、相手を思いやった結果でなければ、結婚生活はうまく行かないでしょう。
まとめ
妥協するポイントを増やせば、あなたの条件に合うお相手は一気に増えていきます。特に年齢の幅を広げると、かなりの数が増えることでしょう。
“食わず嫌い”をせず、ちゃんと会って、話してみましょう。婚活はプロフィールだけでするものではありません。相手とちゃんと向き合って、お互いの内面を確認し合うことが重要です。
「条件を厳しくして、それに残った相手と結婚できれば幸せな結婚が保証されている」と考えるのは早計です。それならばプロフィールを見ただけで結婚相手を決めたのと同じなのです。
確かに条件を厳しくすれば、あなたの第一印象はとても良くなるかもしれません。しかしその相手が現れる可能性は、条件が厳しいほど低くなるのです。なかなかお相手に恵まれなければ、時間だけがすぎていき、結婚のチャンスがどんどん遠のいていってしまいます。
本当に結婚を望むのであれば、「一切の妥協をしない」という姿勢を改めて、必要最低限の条件をもとに、相手そのものを真剣に見つめてあげるようにしましょう。