「将来の夢はお嫁さん」なんてことを女性がみんな言っているかというと、そうではありません。憧れつつも結婚を躊躇してしまう女性もいれば、まったく興味がない女性もいます。そして、女性の社会進出に伴ってその数は増加傾向にあるのです。
どうして女性が「結婚はちょっと・・・」と思ってしまうのか、その心理を理解できれば、どのようにアプローチすればいいかわかるかもしれません。
今回はそんな女性たちの複雑なココロを考えていきましょう。
結婚したくない女性の本音とは?
仕事一筋!自立心の強い女性
現在は女性が大学まで進学するなんて当たり前ですし「リケジョ」なんて言葉もあるように、研究者になる方もいます。高学歴の女性は、男性に負けじとバリバリ仕事をこなし、高収入を得て、出世もしています。
彼女たちの多くはそうした境遇に生きがいを感じ、専業主婦として夫を支え、家を守る姿をイメージできません。
彼女たちが「結婚は、生きがいを取り上げてしまう行為」と考えてしまった時、「結婚はしたくない」という結論につながってしまうことは想像に難くありません。
実際、年収200万円が結婚するかどうかの境目の目安といわれています。高収入を得ていて年収200万円を軽く越してしまう女性なら、男性に頼って生きる必要はありません。まして自分より収入の低い男性と結婚したら、生活レベルを落とさなければいけないとなると、結婚によるデメリットばかり目についてしまうわけです。
高収入の仕事は、それ相応に忙しいもの。例えば芸術家や研究職、医者などの高度専門職などは、収入が高いことに加え、仕事が不規則になりがちで、出会いも少ないことが多いのです。また、仮に結婚しても「すれ違いが心配」と思い、あえて結婚に踏み切れない女性もいます。
所帯じみるのが嫌!キレイが第一の女性
いつまでも美しくありたいというのは、多くの女性の願いです。こうした意識が高いと結婚を敬遠してしまう傾向があるようです。
例えば、友達が結婚した途端、会話の内容が「ウチの旦那がさ~」とか「育児って大変だよ~」などといった“女子っぽくないもの”ばかりになったら「あんな風になりたくない!」と思ってしまうのです。
家事をするのに不便だから、ということで化粧やネイルをやめてしまう既婚者を見ることで結婚にネガティブな印象を持つ女性もいます。洋服がユニ●ロや、し●むらオンリーになってしまうのも耐えられません。
こうした考え方を持つ女性の大半はオシャレや友達とのおしゃべりが大好きな方です。もちろん、結婚してもオシャレを楽しむキレイなママさんもいますが、独身の方が圧倒的に自由にお金が使えます。そうした“キレイ”の価値を結婚よりも上に置いてしまっているのです。
家事に自信なし!実家ぐらしの女性
ずっと実家で暮らしている女性というのは意外と多いものです。これはご両親が「女性の一人暮らしなんてとんでもない」と考えて許してくれないケースや、単純に「お金がかからないし、家事も母親がやってくれて楽」というケースがあります。
しかし、結婚するとなると家事をしなければいけません。もちろん夫によっては手伝ってもらうこともできますが、母親のようになんでもやってくれるわけではないので、家事に自信がない女性は結婚をためらうのです。
昔は実家で暮らしていても「花嫁修業」として母親がしつけたそうですが、今はそんなことをする家庭は珍しいでしょう。花嫁修業ではなく、仕事に行っています。
そうした“女子力のなさ”が結婚への不安に直結し、「恥をかくくらいなら結婚しなくてもいい」という考えになってしまうわけです。
また、一人暮らしの経験がないと水道光熱費や月々の通信費、食費などの実感があまりないもの。既婚の友達から「家計のやりくりが大変」なんて話を聞くと、「私には無理っぽい」と諦めてしまう女性もいます。
なんとかなるでしょ!マイペース女性
結婚に対して強い思い入れがなく、漫然と「いつかいい人が現れて、なんかいつの間にか結婚する」と考えているケースです。こういう考えを持っている人は男性にもいるんじゃないですか(笑)
こうしたマイペースで危機感の薄い人は「婚期」というものにも鈍感で、「わかってはいるけど」と問題を後回しにしてしまいます。婚活にも、周囲から言われてなんとなく参加したケースが多く、結婚に結びつく出会いになかなか巡り会えません。
こうした女性は仕事や趣味でそれなりに満ち足りた生活をしているのでなかなか結婚を考えてくれません。
自分の好きなこと優先!趣味に生きる女性
仕事一筋の女性を上で紹介しましたが、趣味一筋というケースもあります。一口に趣味といっても様々なものがありますし、深い沼のようなディープな趣味にどっぷり浸かることを生きがいにしている方もいます。
「結婚することで自分の時間やお金が制限され、生きがいである趣味が削られてしまうかもしれない」ディープな趣味の持ち主ほど結婚を怖がってしまいます。
結婚を「趣味を奪うもの」として認識してしまっては、避けようとするのも無理はないかもしれませんね。
まだ若い!青春を謳歌している女性
女性が考える結婚適齢期は大体30歳だそうです。それよりも若い女性は、結婚した友達がいても焦りませんし、周囲が心配して結婚を促すこともありません。
こうした女性は、結婚相手として理想的な男性が現れても「恋愛したい」とは考えられますが、「結婚したい」までは行かないのです。
「男性とのお付き合いも青春の一部。結婚なんてリアリティーがない」と思ってしまうわけですね。
こうしたケースは「結婚なんて絶対イヤだ」と思っているわけではないのですが、「でもまだ早いし」という強力な言い訳で結婚から逃げてしまいます。
そうしてチャンスを逃し、結婚適齢期に焦って婚活に励む悲惨な例はネットでいくらでも見つかるのですが、結局人間は“なってみないとわからないもの”なのかもしれません。唯一可能性があるとしたら、本人ではなく、ご両親や既婚の友達に認めてもらい、結婚の説得をしてもらう方法でしょうか。
恋愛脳!結婚NO!な女性
常に彼氏がいる女性に多いケースです。
恋愛はドキドキして、時にスリルがあって、甘酸っぱいもの。対して結婚はお互いを慈しみ、安心と癒やしを求めるような関係です。
どちらも心地よいものですが、恋愛脳の女性は、ドキドキを選ぶのです。また、彼氏が途切れないため、男性に対して理想が高いということも、結婚に興味が起きない理由になっているのかもしれません。
ただ、このケースの女性は、結婚は嫌でも、パートナーは必要としている場合が多いので、単純に「一緒にいる」ということはできるでしょう。
結婚は、付き合うのと違って法律的に規定された関係になります。また社会的にも“男性の妻”であることを求められます。そうしたことに縛られることなく、自分の自由をキープしつつ、愛を語り合えるパートナーを欲するわけです。
結婚は人生の墓場!失敗例ばかり見る女性
人生は幸せなことばかりではありません。結婚生活も同様です。しかし、今はネットで「最低な夫」や「ムカつく姑」、「借金まみれの家計」などが簡単に検索できてしまうため、結婚にネガティブな印象しか持てない女性がいます。
特に離婚を経験した友達がいると、結婚に対するグチを多く聞かされて「結婚ってそんなに辛いものなんだ」と信じ込んでしまうケースもあります。
実際、結婚したことによって生じるケースもたくさんありますが、結婚で得られた幸福感もたくさんあるのです。ただ、一度信じ込んでしまうと、それを解消することはなかなか難しいでしょう。
とにかく面倒でズボラな女性
婚活情報を見ると、写真を用意したり、エステやネイルサロンに通ったり、パーティーやデートのスケジュール管理をしたりと、忙しそうです。こうしたことが単純に「面倒そう」と思ってしまう女性は意外と多いものです。
また、結婚するにしても両親への挨拶や結婚式、法的な手続き、新居の用意、引っ越しなどがあります。その後も親族との付き合いや、子供が生まれればそれにまつわる手続きや行事など目白押しです。
こうした諸々の大変なことを解決する手段が「結婚しないこと」なのです。確かに結婚しなければ上記のような煩わしさは一切生じません。それもひとつの人生の選択肢ではあります。
人付き合いが苦手!コミュ障ぎみの女性
どうしても人付き合いが苦手という人がいます。これは性格ですから、ある程度は仕方のないものです。独身であれば、人付き合いをしなくていい仕事を選び、休日は人の少ないところでゆっくりすればいいでしょう。
しかし、結婚するとそうも行きません。親族の付き合いはもちろん、子供ができれば習い事や学校での付き合いは避けられません。独身時代は「あの人は苦手だから」といって避けても、それは自分だけの問題です。しかし、既婚者の場合は夫や子供にも影響があるので、自分勝手が許されません。
したがって、「そんな辛い思いをするなら結婚は嫌だ」となるわけです。
子供が嫌い!育児がネックな女性
必ずしも結婚したからといって子供を作らなければいけないわけではありませんが、多くの家庭は子供を作ります。また、両親も孫を楽しみにするものです。
多くの女性は「子供好き」というイメージがありますが、そうでない女性ももちろんいます。彼女たちは、こうした「結婚したらいつかは子供」という考え方に馴染めず、結婚そのものを忌避してしまいます。
イクメンという言葉が出てきたように、最近では育児に協力的な男性も増えていますが、それでも女性の果たす割合は大きいものです。子供嫌いな女性にとっては、育児は苦痛でしかないでしょう。
これは性格によるものが大きいので、どうしても子供嫌いの女性と結婚したいという男性は、子供を諦めるという選択も視野に入れなければいけないかもしれません。
主役は自分!主体的に生きたい女性
今後どうなるかはわかりませんが、現在の日本は夫婦同姓ですから、女性にとって結婚は新しい自分になることを意味します。また、「◯◯さんの奥さん」とか「◯◯ちゃんのママ」と呼ばれることに嫌悪感を持つ女性もいます。
なぜ嫌悪感を持つかは様々な理由がありますが、有力なのが「アイデンティティーがなくなるから」というもの。自分の名前が呼ばれなくなることで、夫や子供の付属物のように感じてしまうようです。
男性からすると「大げさだなぁ」と思うかもしれませんが、両親の離婚などで名字が変わるのと違い、自分から進んで親しんだ名前を捨てることは勇気がいるもの。一種の“リセット”と感じてしまうのです。
こうしたことが理由で結婚に踏み切れない女性は、確固としたアイデンティティーを持ち、主体性に溢れた方が多いようです。
まとめ
いかがでしょうか。「結婚はちょっとなぁ・・・」と言っている女性も、様々な理由があることがおわかりいただけたと思います。
結婚に対してネガティブな情報を探そうと思えば、それこそ山のように見つかります。しかし同じくらい幸せな結婚生活を送っている情報も見つかるはずです。イメージだけで結婚を否定するのはもったいないかもしれません。
また、現在は様々な夫婦のカタチが認められてきています。必ずしも周囲の夫婦と同じようにしなければいけないというわけでもありません。
したがって、結婚を嫌がる女性と結婚したい男性は、その理由をしっかりと理解してあげて、歩み寄る姿勢が重要なのです。
また、友達にアドバイスするにしても、「結婚っていいものだよ」とか「早くしないと婚期逃すよ」などと言っても効果はありません。余計なお世話だと思われてしまうかもしれません。人には色々と信念というか、考え方があります。助言を求めて来た時に精一杯力になってあげるのが正解ではないでしょうか。